BLIND GUARDIAN/SOMEWHERE FAR BEYOND サムホェア・ファー・ビヨンド(1992)

アルバムレビュー

点数 90点

メロディックパワーメタル パワーメタル
ドイツ

『壮大でドラマティックな威厳に満ちたサウンド』

ドイツ出身のブラインドガーディアンによる4枚目のアルバム

スピードメタルと構築美が非常にバランスよく混ぜ合わさっている作品で聴き応えがある。

ハンズィ・キアシュのボーカルは非常に暑苦しい為、好みが分かれるところだろう。慣れれば大丈夫だと思う。

演奏力は非常に高めなのでここは安心して良いだろう。

カイ・ハンセンが5のリードギターで参加。


『曲レビュー』

1「TIME WHAT IS TIME」冒頭の美しいアコースティックギターが雰囲気を醸し出している。そしてスラッシーなギターリフへと変貌を遂げる。歌が入ってきてからは攻撃力の高いヘヴィメタルを聴かせてくれる。スピーディでいてメロディアス。ザクザク刻まれるリフにはヘドバン必須だろう。サビはクワイヤと共に歌ってしまう。ギターソロも構築されていてかなりカッコいい。名曲。

2「JOURNEY THROUGH THE DARK」続いてこちらもスピードメタルナンバー。出だしのギターリフからもうガッツポーズものである。そしてシャウトまでカッコいい。速い、メロディアスかつキャッチー、攻撃力と全てを兼ね備えている曲。手数が多いながらも速いドラムが気持ちいい。ここでもギターの構築美が素晴らしい。サビは一緒に歌うしかないでしょう。こちらもギターソロがGOOD。これも名曲。

4「THEATRE OF PAIN」壮大なシンフォニックで始まる曲。とても新鮮な感じがする。曲に入っていくとミドルテンポでドラマティックに進んでいく。ここでもギターの構築美が美しい。ヴォーカルは違う人で聴いてみたかったかも。こういった系の曲は往々にして長いのだが、この曲はコンパクトにまとめられていて好感が持てる。

5「THE QUEST FOR TANELORN」ブラインド・ガーディアンらしい曲。良い感じの疾走具合を見せ、サビはテンポを落として聴かせてくれるような感じだ。展開がドラマティックでサビにいくまでの各メロディが違っているのも聴きどころだ。カイ・ハンセンが参加しているギターソロも良い感じだ。

6「ASHES TO ASHES」ギターリフがまず耳を引く。疾走曲だが一辺倒にならずキメの多さを見せてくれる。クワイヤの部分は一緒に歌ってしまうだろう。サビも分かりやすく一緒に歌ってしまうだろう。ギターソロ中のバックの展開の仕方がカッコいい。

7「THE BARD’S SONG -IN THE FOREST-」ブラガ風のバラードとでも言うべきか。静けさのある曲。アコースティックギターとヴォーカルで聴かせてくれる。

8「THE BARD’S SONG -THE HOBBIT-」7とセットの後半部の曲。こちらもそのままバラードだがバンドサウンドに仕上がっている。中間部から激しくなっていくが基本は聴かせる系だろう。

10「SOMEWHERE FAR BEYOND」本編ラストの曲にして大作。しょっぱなからスピードメタルで疾走していく。そしてただの疾走曲では終わらずにドラマティックに展開していく。途中で聴けるバグパイプの音も良いアクセントになっている。よくぞここまでスピードメタルだらけの中で色んな展開を入れているなと感心させられる。普通ならこの中のメロディで3曲くらい書けそうな気がする。サビはクワイヤ含めとても荘厳な感じだ。後半のギターソロが特にカッコいい。

【収録曲】

1.TIME WHAT IS TIME
2.JOURNEY THROUGH THE DARK
3.BLACK CHAMBER
4.THEATRE OF PAIN
5.THE QUEST FOR TANELORN
6.ASHES TO ASHES
7.THE BARD’S SONG -IN THE FOREST-
8.THE BARD’S SONG -THE HOBBIT-
9.THE PIPER’S CALLING
10.SOMEWHERE FAR BEYOND

感想など

1.2の流れには何度聴いてもぶっ飛んでしまう。後半にもこのような曲が1曲入っていればなと思った。

改めて聴いてみたらギターがこんなに良いバンドだったのかと思わされた。今までは全体で聴いていたので普通かなと思ってしまっていた。これからは聴き方も変わりそうだ。

曲はとても良いので後はもうヴォーカルの好み次第かなとは思う。私は未だにハンズィのヴォーカルに慣れない(汗)好みがハイトーンでクリアな人が好きな為だろう。

基本的には音源にボーナストラックがついていると思うが今回は本編のみのレビューとさせていただいた。


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