点数 92点
ハードロック ヘアメタル LAメタル ヘアメタル
アメリカ
『哀愁のあるヴォーカルと鬼神の如きカミソリギターが炸裂!』
アメリカ出身のドッケンによる4枚目のアルバム
ヴォーカルにドン・ドッケン、ギターにジョージ・リンチ、ベースにジェフ・ピルソン、ドラムにミック・ブラウンというドッケン史上最強のラインナップで作成されたアルバム。
ミドルテンポ~スローテンポの曲が多いので、「TOOTH AND NAIL」のような速い曲は聴けない。
その分ギターが弾きまくりで、端的に言うとギターを聴いて楽しめるかどうかで評価が分かれるアルバムかなと思った。
『曲レビュー』
1「KISS OF DEATH」HR/HM史上に残るであろう名曲。イントロのギターリフが既にカッコいい。リフ、リフ、リフと最初だけで3種類も聴け、全てがカッコいい。その3つ目のリフにAメロが入ってくる感じだ。ヴォーカルも負けじと良いメロディを歌ってくれます。曲が良いのでサビだけではなく全体的に歌いたくなってしまう。そして究極とも言える程のギターソロ。天にまで昇るかのようなトーンを聴かせてからのハモりまでと主張が凄い。キレッキレのジョージのギターにやられっぱなしだが、最後はドンもハイトーンのシャウトでしっかりと締めてくれる。
2「PRISONER」冒頭からギターのハモりが聴ける。これもカッコいい。哀愁を帯びながらもキャッチーなメロディなのでノリやすい。ギターソロがまた弾きまくっていて印象に残る。
3「NIGHT BY NIGHT」スローなテンポでじっくり歌を聴かせてくれる曲。こちらも哀愁を帯びており、サビは一緒に歌ってしまうだろう。コーラスワークも良い感じだ。そしてやはりギターソロの切れ味が素晴らしい。最後はフェードアウトしていくがもっとギターソロを聴きたくなってしまう魅力を持っている。
4「STANDING IN THE SHADOWS」ギターリフが印象的なミドルテンポのナンバー。ドラムとベースのリズムワークも良い感じだ。サビは一緒に歌ってしまうだろう。ここでもギターソロがやはりカッコいい。
5「HEAVEN SENT」哀愁を帯びたヴォーカルが堪能出来る曲。スローなテンポだ。サビはハモり側を歌うと気持ちいい。2番目に入ってからのギターが良い感じ。そしてギターソロは弾きまくりだ。
6「MR.SCARY」ジョージの為のギターインストナンバー。カミソリギターが炸裂しまくっている。
7「SO MANY TEARS」メロディアスでポップなミドルテンポのナンバー。こちらもドンの哀愁を帯びたヴォーカルが聴ける。ギターソロも曲に合っていてGOOD。最後もギターが弾きまくりで、ここがツボなのかもしれない。
8「BURNING LIKE A FLAME」明るくポップなミドルテンポのナンバー。これぞLAメタルといった感じで好印象だ。サビはコーラス部を歌ってしまうだろう。
9「LOST BEHIND THE WALL」ちょっとダークな感じがするミドルテンポのナンバー。ここでもジョージはギターソロを弾きまくりだ。聴きどころはそこかなと思う。
10「STOP FIGHTING LOVE」これまた哀愁を帯びたヴォーカルが聴けるナンバー。バラードとまではいかないが聴かせる感じの良い曲に仕上がっている。
11「CRY OF THE GYPSY」こちらもドンの哀愁を帯びたヴォーカルが聴けるミドルテンポのナンバー。ドンの哀愁とは裏腹にジョージが弾きまくってギターで対抗しているような印象を受けた。全体的にはヘヴィメタルだという感じがした。
12「SLEEPLESS NIGHTS」スローなテンポのナンバー。曲調はやや明るめといった感じか。ギターソロが弾きまくっててアクセントになっている。
13「DREAM WARRIORS」ドッケンらしさを感じる曲。ドンのハイトーンが冴え渡る曲。メロディのフック具合とハードさが良い感じで混ざっている。サビは一緒に歌ってしまうだろう。泣きのギターがまた良い感じに入っている。
【収録曲】
1.KISS OF DEATH
2.PRISONER
3.NIGHT BY NIGHT
4.STANDING IN THE SHADOWS
5.HEAVEN SENT
6.MR.SCARY
7.SO MANY TEARS
8.BURNING LIKE A FLAME
9.LOST BEHIND THE WALL
10.STOP FIGHTING LOVE
11.CRY OF THE GYPSY
12.SLEEPLESS NIGHTS
13.DREAM WARRIORS
感想など
1曲目がキラーチューンすぎる。その為か他の曲がちょっと地味にも感じてしまった。スピードナンバーが1曲もしくは2曲入っていたらいいなと感じた。
全体的に特にジョージのギターが神がかっている。
ギターを弾いている人からすれば私よりももっと違う印象でこのアルバムを聴いているのではないかなと感じた。
この年代にしては曲数がかなり多めだなといった印象を受けた。もう少しコンパクトにまとめても良かったかも。
ドンは2023年に出た最新作を聴く限りもうハイトーンが出ていないので、今後どこまでの作品が出せるのかとても興味深い。80年代の作品を聴いているとやはりドンのヴォーカルとジョージのギターがかなり光っている。

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