点数 92点
ヘヴィメタル LAメタル
アメリカ
『全米ナンバーワン!バッドボーイズロックここに極まれり』
アメリカ出身のモトリークルーによる5枚目のアルバム
LAメタルの代表的なバンド。シーンをけん引していった功労者とも言える。ライブ時にドラムが回転したりと驚く仕掛けが多いバンドでもある。
2ndまではヘヴィメタルな作風を主としていたが3rdからはバッドボーイズなロックンロールナンバーを軸に活躍。
今作は80年代LAメタルの代表作。プロデューサーのボブ・ロックがナイスな仕事をしている。ヘヴィなサウンドが心地良い。
バラエティ豊かな作風に仕上がっており、ヘヴィメタルからロックンロールナンバー、バラードまで聴ける。
コーラスにエアロスミスのスティーヴン・タイラー、チープ・トリックのロビン・ザンダーとリック・ニールセン、ブライアン・アダムス、ナイト・レンジャーのジャック・ブレイズ、スキッドロウのメンバー達が参加。
『曲レビュー』
爆発的な1のイントロから2「DR. FEELGOOD」へ。これぞヘヴィメタルなミック・マーズのギターリフからスタート。ズンズンとお腹に響いて来る感じ。トミー・リーのドラムのカウベルの音も気持ち良い。ベースのニッキー・シックスも合わせ最高のグルーブを聴かせてくれる。サビはリフと一緒でとても歌いやすい。ギターソロに行く前の「ギター!」の掛け声では思わず一緒に叫んでしまう。ソロもかなりカッコいい。
3「SLICE OF YOUR PIE」カントリーというかサザン風というかギターから始まる。本編はヘヴィメタリックなグルーブ。最後の方はビートルズへのオマージュだろうか。
4「RATTLESNAKE SHAKE」印象的なドラムが冒頭より聴ける。ノリの良いハードロック。ピアノやブラスが随所に散りばめられているのもポイント。
5「KICKSTART MY HEART」ヘヴィメタル史上最強レベルの一曲。冒頭のギアチェンジ風なギターで既にテンションが上がるがその後に来るギターリフが超絶カッコいい。拳は挙がりっぱなしだしヘドバンもしまくりたい曲。ヴィンス・ニールも絶好調なヴォーカルを聴かせてくれる。サビは大合唱。神曲。
打って変わって6はバラードの「WITHOUT YOU」アメリカンハードバラードとでも言うべきか。5との曲順も丁度いい。シングルで全米8位。
7「SAME OL’ SITUATION」私的にはこれぞLAメタル!な曲。キャッチーなサビは大合唱。
8「STICKY SWEET」と9「SHE GOES DOWN」はキャッチーなリフのアメリカンロック。
10「DON’T GO AWAY MAD」とてもメロディアスな佳曲。冒頭のベースリフがかなり印象的。ドライブに合うと思う。
11「TIME FOR CHANGE」非常に素晴らしいバラード。神曲である「HOME SWEET HOME」も良いが私はこの曲も大好きだ。イントロのキーボードとヴォーカルだけの部分で既に涙腺が…。さらにサビでは分厚いコーラス。メロディアスかつセンチメンタルといった感じで涙が出てしまう。アルバムのラストに相応しい曲。日本の某二人組ユニットが真似した曲でもある。
【収録曲】
1.T.N.T. (TERROR ‘N TINSELTOWN)
2.DR. FEELGOOD
3.SLICE OF YOUR PIE
4.RATTLESNAKE SHAKE
5.KICKSTART MY HEART
6.WITHOUT YOU
7.SAME OL’ SITUATION
8.STICKY SWEET
9.SHE GOES DOWN
10.DON’T GO AWAY MAD (JUST GO AWAY)
11.TIME FOR CHANGE
感想など
私は曲の好み的には1stや2ndの方が好きだ。しかしながらこのアルバムは音が非常に良く聴きやすい。
モトリークルーを未体験の方はこのアルバムに加えて「LIVE WIRE」「HOME SWEET HOME」あたりを聴いてみると良いだろう。
何度もライブを観に行ったバンドでやはりヴィンスニール、ミック・マーズ、ニッキー・シックス、トミー・リーの四人編成時代が特にカッコいい。
ドラムとベースに目が行きがちだが(演奏も見た目も最高)、ミックのギターのリフは覚えやすいものが多く秀逸であり、ヴィンスの声があるからこそのモトリークルーだと思う。
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