DEEP PURPLE/MACHINE HEAD マシン・ヘッド(1972)

アルバムレビュー

点数 95点

ハードロック
イギリス

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『音楽史上に残るギターリフが収められた名盤』

イギリス出身のディープパープルによる6枚目のアルバム

もちろんリアルタイムではないのでかなりの後追いになるが良作の為、レビューをしていきたいと思う。

ロックの名盤にして基本みたいなアルバムなので持っておくと良いだろう。どのパートも主張が激しく聴き応えがある。

ヨーロッパ各国で1位を獲得。アメリカでも7位を獲得。ロングセラーとなった。

バンドは1968年に1stアルバムを出していて現在も活動している。メンバーチェンジが激しい為、書いておく。

今作のメンバーは
イアン・ギラン(ボーカル)
リッチー・ブラックモア(ギター)
ロジャー・グローヴァー(ベース)
ジョン・ロード(キーボード)
イアン・ペイス(ドラム)

今作自体も発売から実に50年以上経っておりまさにロック古典と呼ぶに相応しい物となっている。

ジョン・ロードが使っている楽器がオルガンと呼ぶのかキーボードと呼ぶのか分からない為、どちらかで記載させていただきます。

『曲レビュー』

1「HIGHWAY STAR」おそらくハードロックの一つの原型を作った曲。疾走するリフがカッコよく、その後に続くギランのシャウトでもうやられてしまう。冒頭でリフをリードしていくベースも素敵。Aメロから熱いヴォーカルだ。Bメロでは高音シャウト!これが実に気持ちいい。サビが割とクリーンヴォイスというこの展開は私には新しく感じた。サビを歌うどころか全編に渡って歌ってしまう魅力を持っている。シャウト部に流れるオルガンも最高。一番目の歌詞が終わるとオルガンソロへ。様式美っぽくて良い感じだ。二番目の歌詞が終わると今度はギターソロへ。メロディアスで口ずさめる程に良い。ツインギターに見立てたハモりも有り。その後速弾きへ。これは時代的に元祖速弾きではないだろうか。歌と楽器が交互にやってくるので6分という長さを感じさせない。多くのギタリストがコピーしたと思われる。

2「MAYBE I’M A LEO」ブルージーとでも言うべきミドルテンポのロックナンバー。LEOとはしし座生まれの事を指し、ギランがそれに該当する。ずっしりとした感じのリフにブルージーなギターソロ、浮遊感のあるキーボードが聴ける。

3「PICTURES OF HOME」イントロのペイスのドラムソロからしてもう良い。その後に来るギターリフの何とカッコいい事か。悶絶レベルだ。やはり口ずさめる程にメロディアスなリフを持っているところが強い。ドラムのシャッフルもタイトな感じでこのメンバーならではといった味を出している。この曲は一緒に歌うというより聴きいってしまう。ヴォーカルとコーラスも良い感じだ。一番目の歌が終わるとギターソロが聴ける。二番目が終わると今度はオルガンソロだ。次にベースソロまで入っている。つまり全員が見せ場を持っている名曲という事になる。最後はギターソロでフェードアウト。

4「NEVER BEFORE」聴いてて不思議な高揚感が出るロックンロール(?)ナンバー。ギランの強めに歌うAメロとそれ以外の部分のクリアな声が耳を引く。リフに合わせて自然と体が動いてしまう。途中にメロウな部分がありメリハリが効いている。キーボードソロで終わっていく。

5「SMOKE ON THE WATER」音楽史に残るギターリフを持ったナンバー。どこかで聴いた事がある人も多いはず。これだけ単純で頭に残るリフを作ったリッチーは本当に天才だと思う。このリフは誰もが弾けるという魅力と魔力を兼ね備えている。口ずさむ事まで出来る。ギターの次に鳴るドラムのハイハットが高揚感を増す。イントロで楽器陣が順に入っていくのがカッコいい。ギランも伸び伸びと歌っていて聴いていて気持ちいい。サビは一緒に歌う感じだ。ブルージーなギターソロも味があって良い。

6「LAZY」イントロがとても長い曲。最初聴いた時はインストなのかと思った程だ。ジョン・ロードの重厚なオルガンソロが冒頭から堪能出来る。そこからギターにバンドサウンドが顔を覗かせる。ハードロックというよりはジャズやブルースのセッションのようにも聴こえる。軽快でノリの良いリズムだ。バンドサウンドになってからはギターソロ、続いてキーボードソロが聴ける。ここでも弾きまくりだ。4分を過ぎてからやっとヴォーカルの出番。そしてハーモニカソロ。再びヴォーカルが入り段々激しい歌になっていく。ギランのシャウトは良いですね。最後は渋い感じのギターソロで締め。各楽器を聴いていたら約7分半があっという間に感じた。

7「SPACE TRUCKIN’」ロジャーのベースとペイスのドラムが特に耳を引く曲。最初の妖しげなリフだけでも雰囲気があって良い。歌が入るとロックなリフに。サビのギランのハイトーンシャウトがロック然としていてカッコいい。中盤のドラムソロも聴きどころだ。ソロ明けのドラムロールは凄い速い。

【収録曲】

1.HIGHWAY STAR
2.MAYBE I’M A LEO
3.PICTURES OF HOME
4.NEVER BEFORE
5.SMOKE ON THE WATER
6.LAZY
7.SPACE TRUCKIN’

感想など

今作は今聴いてもカッコいい。これはリアタイで聴いた人達はぶっ飛んだんじゃないかなと思う。

1と5はもう音楽史上に残る超絶名曲だし、それだけでもこのアルバムの価値は高い。ロックに限らず様々なジャンルだったりイベントだったりでカヴァー演奏されていると思う。私の個人的なおススメは3だが。

この時代によくこれだけの優れたプレイヤーが終結したものだなと感心させられる。どのパートを聴いていても素晴らしく、当時の録音環境でこれだけの演奏が出来るというのは奇跡とも言えるだろう。

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