点数 92点
ハードロック
アメリカ
『スーパーバンドによる華麗なるデビュー作』
アメリカ出身のダム・ヤンキースによる1stアルバム
NIGHT RANGERのジャック・ブレイズ(ボーカル、ベース)とSTYXのトミー・ショウ(ボーカル、ギター)に加えテッド・ニュージェント(ボーカル、ギター)とマイケル・カーテロン(ドラム)で組んだスーパーバンドの一つ。
質の良いアメリカンハードロックナンバーが沢山聴ける。音像的に聴きやすさもあるのでハードロック入門編としてもおススメ出来るアルバム。
フロントマン3人が曲作りが出来て歌も歌えるのでかなり強力な編成だと言えよう。
全体的に80年代型のハードロックといった感じで好感が持てる。もし80年代に発表されていたらどのくらい売れただろうか。気になってしまった。
『曲レビュー』
1「COMING OF AGE」軽快なノリで始まるハードロックナンバー。何故だか冒頭だけで安心感を感じてしまった。歌のハモりが絶妙に混ざりあっていて聴いていて心地いい。ドラムのカウベルも良いアクセントを醸し出している。サビは思わず歌ってしまうだろう。でもハモりが強いので主旋律を見つけるのが難しそうだ(笑)爽やかハードといったところか。
2「BAD REPUTATION」こちらはしっかりとヘヴィなアメリカンハードロックナンバー。ギターリフが重い感じでカッコいい。それに反して歌が入ると爽やかに聴こえるから不思議だ。ギターソロも程よくヘヴィな感じがする。
3「RUNAWAY」イントロだけで明るい感じが伝わってくる。ギターリフもメロディアスで素敵だ。Aメロに入るとその哀愁度が耳を引く。そこから明るい曲調へ。どちらも聴けるのがこの曲の強みだろう。Cメロのヴォーカルとギターの掛け合いからのギターソロも良い感じだ。
4「HIGH ENOUGH」HR/HMの枠を超えた名バラード。バンドの代表曲。メロディがとにかく良い。聴いていると思わず涙が…。涙腺が弱くてごめんなさい。哀愁のあるサビの良さとハーモニーの美しさときたらもう。心が洗われます。これは全編一緒に歌いたくなってしまう。ギターソロもGOOD。
5「DAMN YANKEES」一転してハードなバンド名を冠した曲へ。ヘヴィなギターリフが耳を引く。彼らの場合、ヴォーカルが入ると爽やかに聴こえるから不思議だ。サビは共に叫んでしまうだろう。アンセムソングとでも言うべきか。ギターソロはワイルドな感じがする。最後はヘヴィなリフと共にギターが弾きまくって終わる。
6「COME AGAIN」アコースティックギターとヴォーカルでイン。とても美しい。エレキギターとバンドサウンドになるとややヘヴィになるものの歌は変わらず哀愁がある。コーラスワークもばっちりだ。さらに曲は展開を見せドラマティックに進んで行く。これはかなりカッコいい。ギターソロは弾きまくりだ。まるで一つのドラマを見ているかのような曲。
7「MYSTIFIED」一風変わった曲。スライドチックなギターも良いがベースラインが耳を引く。渋めのロックンロールナンバーといったところか。リズムが気持ちいいので体が自然と動いてしまうだろう。
8「ROCK CITY」曲名通り痛快なアメリカンハードロックナンバー。イントロのギターのアーミングが耳を引く。Aメロはかなり低い声で歌っていてBメロ、サビで上がっていく感じだ。やはりコーラスワークがキラリと光る。サビは分かりやすく、一緒に歌ってしまうだろう。ドライブに合いそうな曲。ギターソロもその後のリフもカッコいい。
9「TELL ME HOW YOU WANT IT」ヴォーカルが一段高い感じに歌われる曲。良いハイトーンだ。ここでもコーラスと共にサビを歌ってしまうだろう。
10「PILEDRIVER」最後は今までと毛色が違うパワーメタルっぽい曲で締め。激しくて気持ちいい。激しく疾走する曲に合ったギターソロもカッコいい。どこまでも弾いていく感じだ。この曲は思わずヘドバンをしてしまう。
【収録曲】
1.COMING OF AGE
2.BAD REPUTATION
3.RUNAWAY
4.HIGH ENOUGH
5.DAMN YANKEES
6.COME AGAIN
7.MYSTIFIED
8.ROCK CITY
9.TELL ME HOW YOU WANT IT
10.PILEDRIVER
感想など
ないものねだりになってしまうが、このバンドは2枚しかアルバムを出していないのでそれしか聴く事が出来ない。もう2枚くらいは出してほしかった。曲もプレイも良いので勿体ない気がする。
私の好みで言うとラストの曲くらい激しい曲を前半にもう1曲欲しかったところだ。
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