点数 94点
ハードロック LAメタル ヘアメタル
アメリカ
『全米7位！LAメタルの代表格！演奏面での実力と楽曲の良さが光るデビュー作』
アメリカ出身のラットによる1stアルバム
メンバーはスティーヴン・パーシー(ボーカル)、ウォーレン・デ・マルティーニ (ギター)、ロビン・クロスビー(ギター)、フォアン・クルーシェ(ベース)、ボビー・ブロッツァー(ドラム)
私は後追いで聴いているのだが、この年に発売したアルバムにしてはとても良い音作りになっていると思う。名プロデューサーのボー・ヒルの手腕も大きかったのだろう。
楽器陣がとても上手く特にギター二人の絡みが最高である。さらに言うとウォーレンのソロは当時の最先端を行っていたと思われる。かなり弾きまくっているので聴きどころだ。もちろんロビンのギターもあってこその出来だろう。
歌はレンジがとても狭く一辺倒になりがちだがラットの声はスティーブンしか出来ないだろう。上手いヴォーカルではなく個性的という感じだ。
『曲レビュー』
1「WANTED MAN」怪しげなリフから始まるミドルテンポの曲。緊張感があって良い。二人のギターの絡みもギターソロもGOOD。LAメタル然としたリフだ。AメロでクールにキメてBメロからザクザクと入ってくるのがカッコいい。歌は割とメロディアス。
2「YOU’RE IN TROUBLE」さらに怪しい雰囲気の冒頭から始まる曲。ベースがグイグイと引っ張りウォーレンとロビンのギターの絡みも最高。ソロもカッコいい。
3「ROUND AND ROUND」ラットの代表作。全米12位。2020年にはTVのCMで使用された事もあって全米18位にまで浮上。36年ぶりの快挙だ。これもLAメタル然とした曲だ。ドライブに合うと思う。歌メロは単調だがこれがラットの味だろう。サビは大合唱もの。ヴォーカルより先にコーラスがやってくるのも面白い。ギターソロ～ツインギターソロの流れも最高。
4「IN YOUR DIRECTION」楽器陣がメインのように聴こえる曲。歌メロは普通な感じだがギターソロでテンポが変わりウォーレンが悶絶なソロを聴かせてくれる。
5「SHE WANTS MONEY」アップテンポなラット流疾走ナンバー。シンプルだがカッコいい。サビは拳を挙げてしまう。
6「LACK OF COMMUNICATION」私の大好きな曲の一つ。リフが抜群にカッコいい。スティーブンも歌にシャウトに頑張ってます。コーラスが無機質なのもポイント。拍子の表裏が逆になったりするのも良い感じ。
7「BACK FOR MORE」ドラマティックなイントロからヘヴィなリフへ。これぞラット、LAメタルといった感じの曲。歌も頑張っていてメロディアス。哀愁を帯びたサビは一緒に叫んでしまう。ギターソロは弾きまくり。曲の終わりもギターが弾きまくりでフェイドアウトしていく。
8「THE MORNING AFTER」アップテンポなナンバー。ドラムのハイハットの音が気持ちよく聴こえる。ギターはもちろん良いのだがベースラインも追ってて気持ちいい。ここでもギターソロは弾きまくりだ。
9「I’M INSANE」キャッチーで疾走感のある曲。歌メロはやや普通な感じか。ギターがやはり弾きまくっている印象だ。
10「SCENE OF THE CRIME」曲名とは裏腹にキャッチーでメロディアスな出来になっている。ロビンのギターソロもカッコいい。爽やかに聴こえる為、余韻を残しながらこのアルバムは終わりを迎える。
【収録曲】
1.WANTED MAN
2.YOU’RE IN TROUBLE
3.ROUND AND ROUND
4.IN YOUR DIRECTION
5.SHE WANTS MONEY
6.LACK OF COMMUNICATION
7.BACK FOR MORE
8.THE MORNING AFTER
9.I’M INSANE
10.SCENE OF THE CRIME
感想など
私はラットは完全に後追いなのだが、このアルバムは今聴いてもカッコいいと思える出来だ。当時にしてはかなり良い音でレコーディングされたのだと思う。
激ウマなヴォーカルがいたらどんな感じになっていたのだろうと想像してしまう。ただし、このアルバムが出来た当時に私がもし聴いていたらそういう思いも無いのかもしれない。
LAメタルの代表格なバンドだけあって他のアルバムも良い曲が多い。また改めて触れていこうと思う。
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