STEELHEART/TANGLED IN REINS タングルド・イン・レインズ(1992)

アルバムレビュー

点数 92点

ハードロック ヘアメタル
アメリカ

Tangled in Reins
Out of print in the U.S. A number of great rock talents emerged during late '80s and early '90s but almost all of them w...

『4オクターブを超える超絶ハイトーンボーカルを擁するバンドのアメリカンハードロック作品』

アメリカ出身のスティールハートによる2ndアルバム

一言でいうとヴォーカルのマイク・マティアビッチ(現在はミレンコ・マティアビッチ)の超絶ハイトーンが凄い。これ程の破壊力を持ったハイトーンシンガーは中々いない。HR/HM界でもトップクラスだと思う。

1stに入っている超絶悶絶名バラード「SHE’S GONE」の超絶ヴォーカルで知られるバンドであり私もそれを聴いて知った。

1stのこのバラードの破壊力は凄まじいものがあるが、私は全体的に2ndが好きなので紹介していきたい。楽曲はアメリカンハードロックといったところだ。各楽器陣もそつなく上手い。

『曲レビュー』

のっけから超絶ハイトーンが炸裂する1の「LOADED MUTHA」は歌唱からシャウトまで圧巻だ。これだけの声で歌えたらどれほど気分が良い事か。ヘヴィなグルーブで攻める痺れる曲。

ギターリフからノリの良い2「STICKY SIDE UP」はドライブ感のあるロックンロールナンバー。サビはコーラス含め大合唱。身体が思わず動いてしまう佳曲。

4の「LATE FOR THE PARTY」ドラムとコーラスから始まるノリの良いナンバー。ギターソロがキュインキュインしててカッコいい。

5の「ALL YOUR LOVE」甘く切ない感じもするパワーバラード。力を抜いて歌うところから力を入れて歌うところまで全て上手い。クリス・リゾーラのギターソロも感情たっぷりで曲を盛り上げる。

6の「LOVE ‘EM AND I’M GONE」ドラムとベースが全体をリードするロックな曲。カウベルの音も気持ちいい。

高速ロックンロールナンバーを聴かせるバンド名を冠した8の「STEELHEART」ザクザク刻まれるギターリフと左右に分かれて掛け合うヴォーカルがカッコいい。やはり声が高い。ふう。

9の「MAMA DON’T YOU CRY」ピアノが心にグッとくるバラード。やはりヴォーカルの力の入れ具合と抜き具合が良い。アコースティックでブルージーな感じのギターソロも良い。子供たちの合唱が涙を誘う。

アメリカンロックなナンバーの10「DANCIN’ IN THE FIRE」でアルバムは幕を閉じる。

【収録曲】

1.LOADED MUTHA
2.STICKY SIDE UP
3.ELECTRIC LOVE CHILD
4.LATE FOR THE PARTY
5.ALL YOUR LOVE
6.LOVE ‘EM AND I’M GONE
7.TAKE ME BACK HOME
8.STEELHEART
9.MAMA DON’T YOU CRY
10.DANCIN’ IN THE FIRE

感想など

STEELHEARTをまだ知らない人はまず1stに入っている「SHE’S GONE」だけでも聴いてみてほしい。YouTubeでは1億回以上再生されている。バラードだがヴォーカルが超絶すぎるので聴き応えがあるはず。

もちろんその超絶ハイトーンは激しい曲でも抜群に生きており、ヴォーカルだけでも聞く価値のあるバンドだ。

映画「Rock Star」で主人公が歌うところでマイクのボーカルが使われている。ギターはザック・ワイルド。こちらはサントラに収録されている。

往々にして年を重ねるとハイトーンが出なくなっていくものだが、マイクもやはり近年の作品を聴いていると往年の張りは見られない。それだけにこのアルバムと前後の作品はおススメしたい。

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