点数 90点
メロディアスハードロック
イギリス
『良質なメロハーの宝庫!このアルバムでしか聴けないメンバー構成』
イギリス出身のプレイングマンティスによる3rdアルバム
今月ニューアルバムを発表したバンド。旧作のレビューをしていこうと思う。
ティノ・トロイとクリス・トロイの兄弟を中心に結成。良質なメロディアスハードロックを聴かせてくれる。
非常にメンバーチェンジの多いバンドなので先にこのアルバムのレコーディングメンバーをあげておこう。
コリン・ピール(ヴォーカル)
ティノ・トロイ( ギター、キーボード、バッキング・ヴォーカル)
デニス・ストラットン(ギター、バッキング・ヴォーカル)
クリス・トロイ(ベース、バッキング・ヴォーカル)
ブルース・ビスランド(ドラム、バッキング・ヴォーカル)
全編に渡り叙情的なヴォーカルを聴かせてくれるコリン・ピールだが、このアルバムのみ参加。レコーディング後にすぐ辞めてしまっている。声質が曲に合っているだけにとても残念だ。今作は北欧メタルのような透明感がある。
美しいツインギター、綺麗なハーモニー、泣きのメロディがぎゅっとつまった好盤である。1曲ずつの曲の分数が長い事を先に書いておこう。
『曲レビュー』
1「RISE UP AGAIN」強烈なオープニングナンバー。ギターリフからガッツポーズもの。メロハーの疾走曲。クサさも持ち合わせていてGOOD。とてもポジティブだが泣きメロでもある。コリンのヴォーカルが曲に合いすぎている。コーラスワークも見事。サビは大合唱してしまう。これは名曲と言って間違いないでしょう。
2「A CRY FOR THE NEW WORLD」ややミドルテンポのナンバー。コーラスワークの美しい表題曲。サビの美しいハーモニーが心地良い。Bメロも哀愁が漂っていて良い。泣きのギターソロは聴きどころ。最後のヴォーカルとギターの絡みも良し。
3「A MOMENT IN LIFE」哀愁漂うバラードナンバー。曲が長い気もするがじっくり聴くのがいいだろう。コリンの繊細なヴォーカルが曲にハマっている。
4「LETTING GO」哀愁のあるカッコいいギターからイン。その後も展開するギターワーク&リフが美しい。口ずさめる程にメロディアス。アップテンポでありながらヴォーカルもやはり哀愁が漂っている。サビはコーラスと共に大合唱ものだろう。
5「ONE CHANCE」北欧メタルっぽい感じのミドルテンポナンバー。イントロのギターのハモりが素敵。徐々に力強くなっていく展開もGOOD。サビはコーラスと共に歌ってしまう。
6「DANGEROUS」イントロはちょっと不思議な感じもしたがメロディアスでキャッチーな曲。本編のギターの始まり方がカッコいい。アップテンポで心地良い曲。サビはやはりコーラスと共に歌ってしまう。
7「FIGHT TO BE FREE」こちらも最初からツインギターワークが冴えている。ここだけでもかなりの哀愁度具合。サビはもちろん大合唱だ。歌の展開で聴けるギターもソロも良い感じ。
8「OPEN YOUR HEART」聴きやすいバラード。コリンのヴォーカルって本当に哀愁があって良い。
9「DREAM ON」2曲続けてのバラード。イントロのキーボードからアコースティックギターへ。ベースもメロディアスに聴かせてくれる。サビのコーラスワークが光る。
10「JOURNEYMAN」マンティス風疾走ナンバー。Aメロで力強く、Bメロで哀愁を帯びたヴォーカルが聴ける。サビはもちろん大合唱ものだ。中間部の展開も耳を引く。終盤に展開されるギターソロがカッコいい。
11「THE FINAL ECLIPSE」アルバムのラストはギターインストで締め。
【収録曲】
1.RISE UP AGAIN
2.A CRY FOR THE NEW WORLD
3.A MOMENT IN LIFE
4.LETTING GO
5.ONE CHANCE
6.DANGEROUS
7.FIGHT TO BE FREE
8.OPEN YOUR HEART
9.DREAM ON
10.JOURNEYMAN
11.THE FINAL ECLIPSE
感想など
改めて聴いてみてこのメンバーでのプレイングマンティスは奇跡だったのかなと思う。それ程までに良いアルバムに仕上がっているいるからだ。特にヴォーカルが今にも涙が出そうな歌声で、かつ哀愁を帯びた楽器陣とコーラスワークで固められているので特別な思いを感じさせる。
メロディアスかつ泣きの曲が全編に渡って展開されるので何度も聴いて何度も感動してしまう。今は入手困難か。
1曲ずつが長いので作業しながらとかドライブの時に聴くと良いのかなと感じた。もちろん集中して聴くのも有りだ。
欲を言えば1のような疾走曲をもう1曲入れてほしかった。
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