MOTLEY CRUE/TOO FAST FOR LOVE 華麗なる激情(1981)

アルバムレビュー

点数 90点

ハードロック ヘヴィメタル LAメタル
アメリカ

『LAメタルを牽引していった時代の寵児!ロック味あふれるデビュー作』

アメリカ出身のモトリークルーによる1stアルバム

今やアリーナロックバンドとして活躍中のモトリークルー。その原点にして快作。

私は「DR. FEELGOOD」で彼らのアルバムを初めて聴いたので、このアルバムを聴いた時はとても新鮮に感じた。音像は古いがロックのあり方の一つの指標になっているのではないかと思った。

この作品をリアタイで聴いた人は1曲目でぶっ飛んだに違いない。モトリー史上最高傑作に挙げる人もいるはずだ。

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『曲レビュー』

1「LIVE WIRE」ミック・マーズのギターリフが印象的な疾走ナンバー。冒頭だけでもうヘドバン確定ものだろう。ストレートでカッコいい。この時代にしてはメタル然としている。ヴィンス・ニールの歌声も曲によく合っている。サビはコーラス側、メインの歌とどちらを歌っても楽しいだろう。Bメロの最後のメロがとても耳を引く。トミー・リーのドラムも2バスを筆頭に圧倒的だ。最後のキメの部分でのカウベルを含めた展開の何と印象的な事か。名曲。

2「COME ON AND DANCE」こちらもギターリフが印象的なナンバー。ロックしてて良い。サビに入る前のドラムのカウベルが印象的だ。1がメタル然としていたのに対し派手な音のロックといった感じだろうか。中間部はソロというより各楽器の展開が聴ける。こういう曲を聴いていると体が自然と動いてしまう。最後のヴィンスのシャウトはかなり高い。

3「PUBLIC ENEMY #1」冒頭のキメからとてもドラムが印象的だ。歌が入るとやや爽やかに感じる。ノリが良くてキャッチーな曲。サビは一緒に歌ってしまうだろう。ニッキー・シックスのうねるようなベースも聴きどころだ。ロックンロールしている。私はこの曲がかなり好きだ。ここでもドラムのカウベルが目立つ。キメが多いアルバムだなと早くも感じさせされた。

4「MERRY-GO-ROUND」印象的なギターリフからイン。ミックは本当にリフメイカーだと思う。ヴィンスの声もセクシーな感じの歌い方でGOOD。妖艶かつ気だるいような感じのサビもクセがあって良い。ギターソロは弾きまくってはいないが派手に聴こえる。

5「TAKE ME TO THE TOP」イントロのドラムとギターリフで既にインパクト大。単純かつ分かりやすいのが魅力的だ。Aメロはどこか哀愁を感じる。Bメロで聴けるベースラインもカッコいい。サビは一緒に叫んでしまう。ギターソロは口ずさめる程にメロディアスで良い。

6「PIECE OF YOUR ACTION」こちらもギターリフが印象的な曲。もしギターを弾くならやってみたい曲でもある。これはLAメタル的とも言えるだろうか。スリリングな感じもあって良い。ギターソロはまたもや口ずさめる程にメロディアスだ。ヴィンスの歌い方もとてもGOOD。最後のシャウトは真似したい。

7「STARRY EYES」哀愁漂うメロディのナンバー。ちょっとした物語調のようにも感じる。サビよりもAメロに惹かれる。ギターソロも泣けるような感じがして良い。ここでもカウベルさんが…好きですね。最後のギターソロもカッコいい。

8「TOO FAST FOR LOVE」ロックンロールとLAメタルが上手く混ざった感じとでも言うべきか。キメが多くて聴いていて面白い。サビはもう全員で叫んでしまうだろう。コーラスワークのチープさも時代を感じる事が出来て最高だ。この曲もギターリフが良い。

9「ON WITH THE SHOW」アルバムの最後を飾るに相応しい曲。ちょっとバラード調を思わせるAメロにBメロ。サビで解放する所が素敵。モトリー風のメロディアスソングといったところか。ランニングタイムが短いのでもう一回一曲目から聴きたくなってしまう。

【収録曲】

1.LIVE WIRE
2.COME ON AND DANCE
3.PUBLIC ENEMY #1
4.MERRY-GO-ROUND
5.TAKE ME TO THE TOP
6.PIECE OF YOUR ACTION
7.STARRY EYES
8.TOO FAST FOR LOVE
9.ON WITH THE SHOW

感想など

私だけかもしれないが3や5などの曲が結構モトリーっぽく感じて好きだ。このアルバムはロックンロールとLAメタルが混ざっているような感じでとてもお気に入りである。

演奏、音像共に粗削りな部分はあるがかえってライブ風に感じる事が出来るしロックな感じもして好感触だ。

1stでロックンロールとLAメタル、2ndでメタル。それ以降はバッドボーイズなロックへと変わっていき、アリーナロックバンドにまで成長していく。その原点がこのアルバムにはある。


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