KISS/KISS キッス・ファースト 地獄からの使者(1974)

アルバムレビュー

点数 92点

ロックンロール ハードロック
アメリカ

地獄からの使者~キッス・ファースト(SHM-CD)
歌舞伎風メイクと黒いレザー…センセーショナルなKISS神話の原点となったデビュー・アルバム。 発売後2年を経てゴールド・アルバムを獲得する等、全てはこの1枚から始まった! 全米87位。1974年発表。解説・歌詞・対訳付 ド派手なメイクで登場...

『音楽史上に輝く偉大なバンドの一つの代表作』

アメリカ出身のキッスによる1stアルバム

とても歴史の長いバンドで作風も年代によって様々だ。メンバーチェンジも幾度かしている。

今作のメンバーは
ポール・スタンレー(ボーカル・ギター)
ジーン・シモンズ(ベース・ボーカル)
エース・フレーリー(ギター・ボーカル)
ピーター・クリス(ドラムス・ボーカル)
となっており、全員がヴォーカルを取れるのも特徴の一つだ。

ライブ映えする曲が多く、実際にこのアルバムの曲からライブで演奏されるものが多い。きっと覚えやすくステージアクション等もやりやすいからだろう。ライブ映像を見る事を強くおススメする。

本作のジャケットはビートルズのセカンドアルバムのパロディ。

確かジーンが何かのインタビューでヘヴィメタル・ビートルズと言っていたような気がする。

キッスは1975年に発売されたライブ盤「ALIVE!」から人気に火がついたとあり、まさにライブが売りのバンドだろう。今作も最初は売れなかったらしいが後にゴールド・ディスクを獲得している。

『曲レビュー』

1「STRUTTER」ストレートなロックナンバー。ドラムのフィルからイン。とても聴きやすいリフを持っている。体が自然とリズムを取ってしまう。Aメロからポールのヴォーカルが冴えている。Bメロのハモりも良い。サビは一緒に叫ぶ感じだ。サビ時のギター&ベースリフの何と印象的な事か。キメもカッコいい。ギターソロも曲に合っていて良い感じだ。

2「NOTHIN’ TO LOSE」軽快なロックンロールナンバー。明るい曲調でこちらも自然と体が動いてしまう。ジーンのヴォーカルも良い感じだ。サビは一緒に大合唱してしまう。ピアノも効果的に取り入れられている。

3「FIREHOUSE」ライブでの定番曲。ヘヴィなリフが耳を引く。サビ前のちょっとした展開が良い感じだ。これもサビは大合唱。ギターソロは短いながらも渋い。ライブではジーンが火吹きパフォーマンスをする事で有名。消防車のサイレン音で終わる。

4「COLD GIN」スローテンポなナンバー。Aメロまでは渋くヘヴィなリフで進んで行く。サビでいきなり展開するので聴きどころだ。さらに展開していきソロとまではいかないがギターのリフが聴ける。

5「LET ME KNOW」ノリノリなロックンロールナンバー。ギターソロもカッコよく決まっている。後半部で大胆なリズムチェンジをしていき印象的なギターと共にフェードアウトしていく。

6「KISSIN’ TIME」ボビー・ライデルのカヴァー曲。初回プレス盤には入っていなかったらしい。ポール、ジーン、ピーターのヴォーカルが聴きどころだろう。サビは大合唱ものだ。

7「DEUCE」キッスの大、大、代表曲。イントロのギターからベースがぶるーん!と入ってくる所がもうカッコいい。その後のリフの何と素晴らしい事か。首が縦に動いてしまう。ジーンの激しい歌い出しに痺れる。これはサビというよりも全メロディを歌ってしまう。2回目のAメロでのバックの演奏のカッコよさときたら感涙ものである。ギターソロもカッコよく、ドラムの激しい部分もたまらない。

9「100,000 YEARS」うねるようなベースでイン。からのとても雰囲気のあるベースリフをもったハードロックなナンバー。ツインギターのソロを挟みギターソロ。ドラムソロも少し聴ける。全体的に歌というよりも演奏を聴いてしまうだろう。

10「BLACK DIAMOND」超絶名曲。イントロの切ないヴォーカルはポール。コーラスワークからの「Hit It!」で鳥肌が立つ。からのダイナミックな演奏。本編の歌はピーター。とても悲哀に満ちた曲だ。ベースのリフ、ギターのソロ展開がカッコいい。サビは「Fu~Uh~」から一緒に叫びながら再び鳥肌が立ってしまう。キッス的様式美と言っても良いだろう。終盤で大きな展開を見せ激しく切ないギターソロへ。そこからフィニッシュ!なのだが段々チューニングが下がっていくような意味深な終わり方をする。

【収録曲】

1.STRUTTER
2.NOTHIN’ TO LOSE
3.FIREHOUSE
4.COLD GIN
5.LET ME KNOW
6.KISSIN’ TIME
7.DEUCE
8.LOVE THEME FROM KISS
9.100,000 YEARS
10.BLACK DIAMOND

感想など

キッスもかなり後追いになってしまうがライブは観た事があり、かなりのライブバンドだなと感じた。ライブでのパフォーマンス、特効などの効果により曲が何倍にも良さを増していくからだ。まさに大人から子供まで楽しめる偉大なバンドだと思う。

今は解散してしまったので、ライブ映像も手に入れておきたいところだ。

各年代ごとに曲調も違う為そこも楽しめると思う。その違う曲をライブで一緒に再現出来るのだから凄いバンドだ。

日本ではどのようにこの最初のアルバムが発売され、耳に届いたのか。そこまでは私の知識に無いのでとても興味深い。

BURRN!PRESENTS KISS来日大全:改訂版(シンコー・ミュージックMOOK) (SHINKO MUSIC MOOK)
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