点数 97点
ヘヴィメタル
イングランド
『徹頭徹尾ヘヴィメタル!メタルゴッドによるこれぞヘヴィメタルな1枚!』
イングランド出身のジューダスプリーストによる12枚目のアルバム
ヘヴィメタルとは何ぞや?と聞かれたら真っ先に差し出すのがこのアルバム。メタルのアルバムとして究極であり完成されている。
ディストーションの効いた高音ヴォーカル、攻撃的かつ流れるようなツインリードギター、地を這うベース、がっつりとしたツーバスドラムと全ての要素がそろった奇跡のアルバム。
『曲レビュー』
このアルバムから新加入したスコット・トラヴィスの凄まじく激しいドラムから1の「PAINKILLER」が始まる。初めて聞いた時はこのイントロからのギターリフ、そしてヴォーカルが入ってきた時にカッコいいを通り越して究極のメタルだ!と思ったものである。衝撃的すぎた。この先何十年経ってもそれは変わらないだろう。
1で全てを出し切ったんじゃないかという心配をよそに2の「HELL PATROL」が勇壮なリフと共に始まる。グレン・ティプトンとK. K. ダウニングによるツインリードギターもとてもカッコいい。ロブ・ハルフォードのハイトーンヴォイスも映えている。
冒頭からロブのヒステリックなヴォイスで始まる3「All GUNS BLAZING」曲名が実にメタルっぽい。1と同様にサビで一緒に叫びたくなる曲。ギターリフも素晴らしい。曲の最後にはまさに銃が火を噴く効果音入り。
4の「LEATHER REBEL」では強烈なスピードメタルが聴ける。スコットの2バスが凄い。続く5の「METAL MELTDOWN」でさらに激しくスピーディなメタルが展開される。この2曲はスラッシュメタルの要素も含んでいる気がする。
ここから後半戦に入る訳だが前半戦だけでももうヘヴィメタルの名曲が揃っている感じがする。
雷のイントロから6の「NIGHT CRAWLER」が始まる。重さを感じるリフと様式を持った曲の構成はドラマティックでカッコいい。
7の「BETWEEN THE HAMMER & THE ANVIL」は全編でギターが大活躍。リフとメロディアスなソロが素晴らしい。
8の「A TOUCH OF EVIL」は哀愁溢れるミドルチューン。このアルバムの中でひと際異彩を放っている曲。
ラストの10「ONE SHOT AT GLORY」はこの神盤のラストを締めくくるのに相応しい曲。ザクザク刻まれるギターリフが良い。JUDAS PRIEST流の様式美を感じさせる。
【収録曲】
1.PAINKILLER
2.HELL PATROL
3.All GUNS BLAZING
4.LEATHER REBEL
5.METAL MELTDOWN
6.NIGHT CRAWLER
7.BETWEEN THE HAMMER & THE ANVIL
8.A TOUCH OF EVIL
9.BATTLE HYMN
10.ONE SHOT AT GLORY
感想など
作詞、作曲、編曲が全ての曲でグレン・ティプトン、ロブ・ハルフォード、K. K. ダウニングで制作されており、クリス・タンガリーディスのプロデュースの元、最高の作品群に仕上がっている。
私はJUDAS PRIESTは完全に後追いなのだがこのアルバムは発売した時にCDショップの視聴コーナーで一聴してそのまま買った。というか1曲目でほぼ買う事を決めてしまった(笑)
90年代のヘヴィメタルが始まるんだなって当時は思ったものだ。ジャケットも凄く良い。
ここまでヘヴィメタルという言葉が似合うアルバムは中々巡り合えないと思う。
メタルゴッドとまで言われる通りJUDAS PRIESTはとても歴史のあるバンドで、時代により作風も違うので一番好きなアルバムというのは人によって様々だろう。私はこのアルバムを猛プッシュしたい。
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