点数 90点
ヘヴィメタル ジャーマンメタル パワーメタル
ドイツ
『ジャーマンメタル然とした再結成＆復帰作にして傑作』
ドイツ出身のグレイヴディガーによる4枚目のアルバム
(ディガー名義を入れた場合は5枚目)
HELLOWEENやRUNNING WILDらと同時期にデビューしたバンドで漢くさいヘヴィメタルを聴かせてくれる。
ヴォーカルのクリス・ボルテンダールを中心に何度かメンバーチェンジを行っているものの活動を続けている。
ディガー名義のアルバムが大コケしてしまい、1987年に一度解散。91年にメンバーを変え本作の再結成にして復帰作になる。
ドラムに名手ヨルグ・マイケルが参加している為、かなり引き締まったアルバムに仕上がっている。
ヴォーカルに癖があるので好みが分かれるところだが、スピードが速い曲が多い為一気に聴ける魅力を持っている作品だ。決してメロディアスなヴォーカルではない事を先にあげておく。
『曲レビュー』
1のおどろおどろしいオープニングから2「THE REAPER」のっけから2バスドコドコ、分かりやすいギターリフ、そしてシャウト。ここだけで何かを期待してしまう。剛直なスピードメタルとでも言うべきか。ヘドバン必須な曲。サビは一緒に叫んでしまう。表題曲にして代表曲。
3「RIDE ON」2でヘドバンさせておいてからの、さらに速い2バス曲へ。これは8の字ヘドバンで対抗だ。気持ちいい。ジャーマンメタルの中では名曲に入ると思う。ヨルグ・マイケルのドラムがやはり凄い。サビは大合唱ものだ。その後に来る「RIDE ON!RIDE ON!」で叫んでしまう。
4「SHADOWS OF A MOONLESS NIGHT」ゆっくり重厚な展開を聞かせてから普遍的なヘヴィメタルへ。ギターリフはジューダス・プリーストあたりがやってもおかしくないように聴こえる。こちらもサビは漢気で一緒に歌ってしまう。最後はもちろん「SHADOWS!」と叫んでしまう。
5「PLAY YOUR GAME」再びスピードメタルへ。速さがあって気持ちいい。これもヘドバンしてしまう。分かりやすい2バスメタルって良いですね。ザクザク刻まれるリフがカッコいいしサビは大合唱。ギターソロもいい感じ。
6「WEDDING DAY」重厚なメタルナンバー。このくらいのスピードならエアドラムが出来そう(笑)
7「SPY OF MAS’ON」冒頭で重厚なテンポを聴かせてからスピードメタルに。これも2バスドコドコで速い。気持ちいいアルバムですね。またもやヘドバンです。サビは曲名を叫んでしまう。中間部の展開も口ずさめるようなリフでカッコいい。
8「UNDER MY FLAG」普遍的なヘヴィメタルナンバー。ややアップテンポなので聴きやすい。ここではクリスの熱唱度がかなり伝わってくる。サビを歌いやすいのもこの作品の特徴だ。ギターソロは宙を巡っているようでカッコいい。
9「FIGHT THE FIGHT」ジャージャージャッ！だけでもう良い曲の予感がしてしまう。こちらも2バスドコドコの速い曲だ。後半に来てもヘドバンさせるとは中々やるな…と思った。漢気コーラスで歌うのが正解だろう。
10「LEGION OF THE LOST (PART 2)」彼らなりのバラード調から始まり、途中で激しくなる曲。そして再びバラード系の展開へ。もちろん普通のバラードではなくダークな感じといったところだ。
11「AND THE DEVIL PLAYS PIANO」ミドルテンポのナンバー。リフが単純なので私でも弾けそうに思ってしまう。その分ギターソロが弾きまくっている。
12「RULER MR. H.」またミドルテンポかなと思いきやスピードメタル2バスドコドコなナンバーに。再びヘドバンをしてしまう。これはサビを歌うというよりも漢気コーラスに合わせて拳を挙げて叫ぶ感じだ。13はアウトロなのでこの曲で本編は終了。
【収録曲】
1.TRIBUTE TO DEATH
2.THE REAPER
3.RIDE ON
4.SHADOWS OF A MOONLESS NIGHT
5.PLAY YOUR GAME (AND KILL)
6.WEDDING DAY
7.SPY OF MAS’ON
8.UNDER MY FLAG
9.FIGHT THE FIGHT
10.LEGION OF THE LOST (PART 2)
11.AND THE DEVIL PLAYS PIANO
12.RULER MR. H.
13.THE MADNESS CONTINUES
感想など
直球で速い曲が多い為、私はとてもこの作品が好きだ。
他のアルバムも聴いたが本作を超えるものは今のところ私の中では見当たらない。今作のような路線でずっと行ってほしかったが、むしろ本作がこのバンドでは珍しい路線だったのかもしれない。
元々はジャーマンメタルというよりもNWOBHMの流れを汲んだヘヴィメタルをやっていた。90年代以降はコンセプト、エピックなアルバムを続けて出していたが2014年以降はスタンダードな作風に回帰している。
ドラムのヨルグ・マイケルが好きなので点数はちょっと甘めにつけちゃっているかもしれないです(汗)
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