DREAM THEATER/IMAGES AND WORDS イメージズ・アンド・ワーズ(1992)

アルバムレビュー

点数 97点

プログレッシブ・メタル
アメリカ

Images & Words
Images & Words

『プログレをメタルに昇華させた完全無欠のバンド』

アメリカ出身のドリーム・シアターによる2ndアルバム

高度な音楽理論と技術を併せ持ったメンバーによるプログレッシブかつメタルな作品。

楽器のテクニックに関してはもう最高峰のレベルに達しているので、本作を聴いたイメージを中心にレビューをしていきたいと思う。

1曲1曲の完成度が超絶に高い。どの曲もドラマティックでドリーム・シアターの出世作となる。

今作品のメンバーは
ジェイムズ・ラブリエ(ボーカル)
ジョン・ペトルーシ(ギター)
ジョン・マイアング(ベース)
ケヴィン・ムーア(キーボード)
マイク・ポートノイ(ドラム)

『曲レビュー』

1「PULL ME UNDER」のっけからやや大作のナンバーで名曲。本作の中では一番ヘヴィメタルをしてる。イントロのギターとキーボードからしてもう物語が始まるぞという気分にさせてくれる。そこからのヘヴィなリフが気持ちいい。歌に入る前のドラムがカッコいい。ヴォーカルは伸びやかなハイトーンで聴きやすい。展開が多いので普遍的なヘヴィメタルと比べると物語を聴いているような感じがする。溜めて溜めてサビで解放する感じだ。サビは一緒に歌ってしまう。変拍子を繰り返すユニゾンパートもあり聴き応えは抜群だ。どこまで曲展開が続くのかと思いきやラストはまさかのぶった切りで終わる。だがこの終わり方が2に続くと考えたら面白い。

2「ANOTHER DAY」私がドリーム・シアターを知ったのがこの曲。素晴らしくてアルバムを買った感じだ。名曲バラード。この曲は万人におススメしたい。冒頭のキーボードからのヴォーカルの切なげな声、そして泣きのギターと序盤だけでもう胸が締め付けられる。じっくりと聴き涙してしまう。歌い上げてからのギターソロが悶絶もの。メタルには珍しいサックスも聴きどころだ。

3「TAKE THE TIME」こちらもやや大作でヘヴィメタルなナンバー。イントロからして完成されている。普遍的なメタルと違って一度展開を挟んでからメインリフに入っていくのがこのバンドの特徴だろう。プログレならではか。リフはかなりヘヴィだ。キーボードが耳を引く。ヴォーカルのファンキーな歌い出しもカッコいい。サビは大合唱ものだ。展開を挟んでからのキーボードソロ、ギターとのユニゾン部分と聴きどころ満載だ。変拍子が多いのにヘヴィかつ聴きやすいメロディに作り上げているところにメンバーの才能を感じる。

4「SURROUNDED」キーボードとピアノ、ヴォーカルからスタート。力を抜いたラブリエの歌唱が胸にグッと来る。間奏を挟み力強い歌声に。強弱があってとても良い。所々のドラムプレイが耳を引く。空を飛んでいるような気分にさせられるギターソロもGOOD。

5「Metropolis, Part I: The Miracle and the Sleeper」9分半の大作ナンバー。どこからがメインリフなのか分からないくらい展開していく。ヴォーカルがインしてからの部分はよりヘヴィメタルに聴こえる。楽器陣の熱演が凄すぎてもう…ふう。複雑な展開だが聴く度に新しい発見がありのめり込んでしまう。歌のバックでドラムが凄い主張してて気持ちいい。拍の取り方も素晴らしい。インストパートの静と動を高次元のテクニックで演奏しているところが凄い。ベースソロが何気に気に入っています。

6「UNDER A GLASS MOON」やはり歌に入る前に展開がある曲。2バスがしっかりと目立っていて気持ちいい。難解な曲の中でローからハイトーンまでしっかりと聴かせてくれるヴォーカルもGOOD。ギターソロは悶絶もの。これ以上ないくらい弾き倒している。ドリーム・シアター風の2バスメタルといったところか。

7「WAIT FOR SLEEP」特別な展開は無く真っすぐなバラード。冒頭のピアノの旋律だけで私はもう涙が出てしまう。美しすぎる。あれだけ難解でハードな曲をやってきてこういったバラードが作れるんだからもう脱帽です。2もそうだが、私は今作のバラードが好きなのかもしれない。

8「LEARNING TO LIVE」10分を超える大作ナンバー。冒頭から複雑な変拍子の連続だ。それでも歌メロはしっかりと明快に聴こえる。彼らの音楽の才能が成せる技だろう。歌を聴くも良し、バックの楽器陣に耳を傾けるのも良し。楽しみ方が多いバンドである。静かな中間部のパートでもドラムがしっかりと主張している。ヴォーカルのシャウトも良い感じだ。からのギターソロが気持ちいい。後半部まで聴くと7からの繋がりなんだなと思わせられる。フェードアウトして夢劇場は完結する。長い曲が苦手な人にはおススメしない。

【収録曲】

1.PULL ME UNDER
2.ANOTHER DAY
3.TAKE THE TIME
4.SURROUNDED
5.Metropolis, Part I: The Miracle and the Sleeper
6.UNDER A GLASS MOON
7.WAIT FOR SLEEP
8.LEARNING TO LIVE

感想など

アルバムを通して1時間弱なので長編の曲でもしっかりと聴ける。これ以上長いと集中力が切れてしまうと思う。そういう意味でもバランスが取れたアルバムのように感じる。

私にとって初プログレ作品がこれなので、後々もこの作品が基準となってしまう。音がメタルしていて好みなのも高ポイントだ。

リスナーの中には楽器をやっている人が多いのだろうなと思った。音楽理論とメタル度とプログレが高度な次元で混ざりあっているので、演者さん達の良いお手本になるだろうなと思った。お手本にするには難しすぎるかもしれないが。

ドリーム・シアター/ライヴ・アット・ルナ・パーク 2012《デラックス・エディション》【2DVD+BD+3CD+豪華ブックレット:日本語字幕付】 [Blu-ray]
2012年8月、アルゼンチン・ブエノスアイレス「ルナ・パーク」での最新ライヴ作品! LPサイズの60ページ・ブックレットにブルーレイ+2DVD+3CDを収納した日本盤デラックス仕様・2000セット限定で10月23日リリース! オリジナル・メ...

コメント

タイトルとURLをコピーしました