点数 90点
ハードロック
アメリカ
『バンド復活第一弾!全米チャート11位にまで上り詰めた良盤』
アメリカ出身のエアロスミスによる9枚目のアルバム
それまでの音楽性とは趣向を変え80年代型のアメリカンハードロックに舵を切り、第二期黄金期を迎える事になったきっかけのアルバム。
アルバムは全米11位。イギリスでも初のチャート入り。シングル9は全米3位。5は全米14位。3は全米17位とヒットを飛ばしている。
プロデューサーは俊才ブルース・フェアバーン。外部ソングライターとしてデスモンド・チャイルドとジム・ヴァランスを起用。
『曲レビュー』
1「HEART’S DONE TIME」妖しい感じのイントロから入り、ジョーイ・クレイマーのドラムのけたたましさと共にヴォーカルのスティーブン・タイラーのシャウトがそれを打ち破り曲に入っていく。とても聴きやすいギター&ベースリフだ。曲はハードかつミドルテンポで進んでいく。サビは一緒に歌ってしまうだろう。ギターソロも雰囲気があって良い。最後はシャウトしまくりで気持ちいい。
2「MAGIC TOUCH」ややアップテンポなナンバー。音像に演奏はヘヴィだが歌メロがキャッチーでポップという不思議な曲。外部ライターによる力も大きいか。ジョー・ペリーとブラッド・ウィットフォードのギタープレイがカッコいい。サビは一緒に歌ってしまう。ヴォーカルと同じメロディラインをなぞるトム・ハミルトンのベースも気持ちいい。最後はまたもシャウトしまくりだ。
3「RAG DOLL」ミドルテンポでドラムが非常に印象的だ。キャッチーなハードロック曲。ノリが良いのでリズミカルに体が動いてしまう。全部のメロディが際立っているのでどこも一緒に歌ってしまう感じだ。佳曲。
4「SIMORIAH」エアロ流疾走ナンバー。軽快なハードロックだ。ベースラインが聴いていて気持ちいい。メロディも覚えやすい。思わず首を縦に振ってしまう。
5「DUDE」エアロスミスの代表曲の一つにして名曲。サビから始まるので思わず歌ってしまうだろう。コーラス側の方も歌ってしまう。ノリノリなロックンロールナンバー。とても聴きやすいので万人におススメする。ホーンセクションも効果的に取り入れられている。ジョーのギターソロもGOOD。
6「ST. JOHN」とても渋い感じの曲。ギター&ベースのリフが印象的だ。ブルージーな感じもするしシャッフルのビートも雰囲気を出している。
7「HANGMAN JURY」ハーモニカが印象的なナンバー。ミドルテンポでこちらもブルージーな感じだ。
8「GIRL KEEPS COMING APART」ハードながらもホーンセクションが上手く曲に融合している。ハーモニカも良い感じだ。曲はアップテンポで進んでいく。これも体が自然と動いてしまう感じだ。ギターソロがカッコいい。ゴージャスな感じで終わる。
9「ANGEL」全米3位の名バラード。サビは一緒に歌ってしまう。これはカラオケで歌うと気持ちいいだろうなと感じる。スティーブンのあえて裏返す歌声もかなり印象的だ。エモーショナルなヴォーカルに涙腺がうるんでしまう。アレンジがとても壮大で豪華だ。
10「PERMANENT VACATION」ギターリフが印象的な明るいハードロックで表題曲。聴いていると楽しい気分になれる。休みの日に大音量で聴きたくなる。気持ちが楽になるからだ。雰囲気のあるギターソロも良い感じだ。最後に一緒に笛を吹きたくなってしまう(笑)
11「I’M DOWN」ビートルズのカヴァー曲。原曲に忠実な感じがする。
12「THE MOVIE」妖しい感じのインストナンバー。私的には本編は10で終わりかなと感じた。
【収録曲】
1.HEART’S DONE TIME
2.MAGIC TOUCH
3.RAG DOLL
4.SIMORIAH
5.DUDE (LOOKS LIKE A LADY)
6.ST. JOHN
7.HANGMAN JURY
8.GIRL KEEPS COMING APART
9.ANGEL
10.PERMANENT VACATION
11.I’M DOWN
12.THE MOVIE
感想など
聴きやすい曲が多いのでエアロスミスの入門盤としては丁度いいかと思う。70年代からのファンは本作をどのように受け止めたのかとても興味があるところだ。
私は初期の作品は完全に後追いなのでこのアルバムや次作「PUMP」や次々作「GET A GRIP」等が大好きである。ハードな音像の作品群が好きだ。
90年代に入ってからはあまりアルバムを出しておらず、もうちょっと多くの作品を出してほしかったところだ。2012年に作品を出して以降はアルバムの発売は無い。
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